年末年始に増える高齢者の事故!消費者庁が注意喚起~入浴中のヒートショック、掃除中の転落、餅による窒息~

消費者庁では、令和3年12月8日に、年末年始など冬のこの時期に起こりやすい高齢者の事故について、事故防止のための観点からポイントをまとめた注意喚起を発出しました。年末年始は家族の帰省や会食など、高齢者がいつもと異なった行動を取ることから、餅による窒息や掃除中の転落などが起こりやすい季節です。
消費者庁の文書の中から、年末年始に限らず、寒い時期に起こりやすい入浴中の事故:ヒートショックについての最新動向・注意喚起について紹介します。

目次

冬季の入浴事故:ヒートショックに注意

「家及び居住施設の浴槽における死亡者数」は 4,724 人

厚生労働省の「人口動態調査」によると、高齢者の「不慮の溺死及び溺水」による死亡者数及び家や居住施設の浴槽における溺水による死亡者数は、平成 29 年以降減少傾向にあるものの依然として高い水準で推移しています。令和2年の「家及び居住施設の浴槽における死亡者数」は 4,724 人で、「交通事故」による死亡者数の2倍以上発生しています(図5)。

入浴事故は、一度発生すると、救急搬送時の9割以上が死亡または重症とされています。転倒・転落の方が事故件数としては多いものの、入浴事故は重症化しやすいことが指摘されており、注意が必要です。

ヒートショックを防ぐための6つのポイント

消費者庁では、冬季の入浴事故を防ぐためのポイントを6つにまとめています。

1 入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう。
2 湯温は 41 度以下、湯につかる時間は 10 分までを目安
にしましょう。
3 浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。
4 食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避け
ましょう。
5 入浴する前に同居者に一声掛けて、意識してもらいまし
ょう。
6 湯温や部屋間の温度差、入浴時間など普段意識しにくい
部分について、温度計やタイマーを活用して見える化するようにしましょう。

居間や脱衣所が 18 度未満の住宅では、入浴事故リスクが高いとされる湯温 42度以上の「熱め入浴」が増加する、という研究結果※(図)もあります。
温度計やタイマーなどを活用して、湯温、部屋の温度、入浴時間など普段意識しにくい部分について見える化するようにしましょう。

※元出典:国土交通省スマートウェルネス住宅等推進事業「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査 中間報告会」から
図元出典: 一般社団法人日本サステナブル建築協会『「省エネ住宅」と「健康」の関係をご存知ですか?』(令和3年 12 月6日最終閲覧)より

関連リンク

もっと詳しく知りたい方は、こちらのリンクをご参照ください

2021/10/6
着衣着火に御用心!
2021/6/21
政府広報「たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?」

■過去の注意喚起
消費者庁 過去の注意喚起へのリンク

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